歯の神経について
2022年4月12日
こんにちは、歯科医師の嶋﨑太刀です。
今回は歯の神経についてお話しをします。
歯の神経は、神経と呼ばれていますが実際は血管も含まれており、歯に水分や栄養を送る役割があります。
また痛みなどの刺激を脳に伝える機能があります。
むし歯が進行すると、神経が痛みを出すことで歯に異常があることを教えてくれるのです。
しかし、この段階で放置してしまうとむし歯菌が神経のいる部屋に到達してしまい、神経が細菌感染を起こしてしまい、夜も寝られないほどの激痛が出てしまいます。
むし歯菌は神経の部屋を冠の部分から根の部分へ進んでいき、だんだんと神経が死んでいってしまいます。
神経が死んでしまうと、今まであった歯の痛みは無くなります。
むし歯菌は歯の根の先から出ていき、今度は骨を溶かしていきます。
すると、むし歯菌は骨を破り歯茎を大きく腫れさせます。
さらに進むと腫れは首や顔にまで及び歯の治療だけでなく入院が必要になることもあるのです。
神経が死んでしまうと、痛みという歯の異常を知らせてくれる機能が無くなってしまうためむし歯菌が知らないうちにどこまでも進行してしまうため、早めの歯科受診が大切になります。
神経の治療では、神経のお部屋に入り込んだむし歯菌を徹底的に除去すること、新たなむし歯菌を神経のお部屋に入れないことが大切になります。
神経のお部屋は複雑な構造をしているため、一度細菌が入ってしまうと除去するのが難しくなってしまいます。
神経の治療は、再発を繰り返すたびに治療の成功率は落ちていってしまい、最終的には抜歯になってしまうことが多いです。
いかに一回目の治療で成功させるかがカギになっていくため、治療の精密さが非常に大切になります。
なにか気になることがありましたらいつでもご気軽にご相談ください。