歯周病と食習慣|足利市で予防歯科
2024年2月19日
こんにちは。歯科医師の杉山です。
皆さんは歯周病が生活習慣病と言われているのはご存知ですか?
もちろん歯周病はお口の中の細菌が引き起こす感染症の一種であることは有名ですが、他にも全身の健康状態や、生活習慣にも関わってくる多因子疾患であるということが近年言われるようになってきました。
歯周病を生活習慣病であると考えた時にその予防として大事になってくるのが、”食習慣”です。
皆さんは歯周病予防のため、普段の食事を考えたことがありますか?
おそらく多くの方は「ない」と答えると思います。
「じゃあ実際にどんなものを食べたらいいの?」
今回はこの質問にお答えしようと思います。
これまでに歯周病と食に関する研究は数多く行われていて、様々な論文が出されています。
その中で歯周病予防において重要になる栄養素の、大事な作用としてよく挙げられるのが、”抗炎症作用”と”抗酸化作用”です。
歯周病は、そもそも原因となる細菌が引き起こす慢性炎症疾患であるため、その炎症を抑える”抗炎症作用”はもちろん大事になってきます。
一方で、”抗酸化作用”はどんな関係があるのかを簡単に説明すると、炎症が起こると活性酸素と呼ばれる悪い酸素がでてくるのですが、その悪い酸素は血管等に作用して歯茎だったり、歯の周りの組織を壊す原因になってしまいます。
“抗酸化作用”はその悪い酸素を取り除く作用のことです。
そういった作用を持つ食べ物は具体的にどんなものがあるかというと、
ビタミンC:天然の果物や野菜に多く含まれる。
n-3脂肪酸(DHA、EPA等):魚に多く含まれる。
フラボノイド(カテキン等):緑茶、紅茶、烏龍茶、玉ねぎ、ブルーベリー、赤ワインに多く含まれる。
カロテノイド(リコピン、βカロテン等):トマト、ニンジン、アスパラ、グレープフルーツ、スイカに多く含まれる。
他にも、低脂肪食、高繊維食、ビタミンDなども歯周病予防に良いとされています。
つまり、食べると良いものは”魚”、”お茶”、”果物”、”野菜”です!
結論としてはあまり面白いものではなかったかもしれませんが、詳しい説明をお聞きになりたい場合はいつでもお声がけください!
皆さんも食事からお口の中の健康を守っていきませんか?